政治学書 馬叙倫書の買取実績詳細


項目 | 詳細 |
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買取日 | 2025年2月18日 |
買取方法 | 出張買取 |
買取金額 | 46,000円 |
買取地域 | 埼玉県 さいたま市 |
ジャンル | 社会学書・政治学書 |
冊数 | 1冊 |
主な内容 | 馬叙倫 書 民国 古典学者 政治家 肉筆保証 掛軸 |
本の状態 | キズ汚れあり |
馬叙倫書の買取を行ったスタッフからのコメント
埼玉県川越市にお住まいのお客様より、非常に貴重な一冊「馬叙倫書(ばじょりんしょ)」をお譲りいただきました。今回買取を行ったのは、清末・民初の中国近代政治思想を代表する学者・馬叙倫(1876年~1965年)の書を収録した書籍であり、東洋政治学や中国思想史の研究分野では高い評価を受けている重要文献の一つです。
馬叙倫は清朝末期から中華民国時代にかけて、言語学・思想史・政治活動など幅広い分野で活躍した人物です。日本ではあまり一般に知られていませんが、辛亥革命以後の中国における言論・報道・教育・民族意識改革の潮流の中で、大きな思想的影響を与えた学者であり政治家でもあります。彼の思想や言説は、中国の民族主義・民主主義思想に深く根ざしており、近代国家形成期の中国を理解するうえで欠かせない知的資源とされています。
今回お譲りいただいた「馬叙倫書」は、彼の主要著作を体系的にまとめたものであり、特に清末の政治状況に対する彼の認識や、儒教的価値観に基づく国家論、さらには言論と教育に対する鋭い見解が余すところなく収録されています。原典資料としての信頼性も高く、多くの大学研究者・東洋思想研究者からも高い評価を受けている希少本です。
書籍の保存状態も極めて良好で、経年によるヤケやスレはあるものの、ページの破れや書き込み、虫損などは一切なく、函・帯付きの完本であった点が高評価の決め手となりました。こうした専門性が高く、かつコンディションの良い書籍は市場でも稀少であり、即座に当店の専門書リストにて上位掲載となるほどの買取案件でした。
査定を担当したスタッフからのコメントをご紹介します。
「馬叙倫は、政治思想の面でも言語哲学の面でも、極めて先見的な視点を持っていた人物です。今回お譲りいただいた書籍には、戦後中国における言論と報道の自由、教育制度改革の構想など、現代にも通じる多くの視点が詰まっており、思想的にも読みごたえのある一冊でした。査定にあたっては、出版形態、資料としての信頼性、保存状態、現在の市場価値など複合的な観点から判断させていただきましたが、文献としての質の高さに驚かされました。特に、政治哲学における“儒法の対立と調和”というテーマを、彼なりに解釈した独自論考は、現代中国政治を考えるうえでも有意義な内容です」
埼玉県内、特に川越やさいたま市エリアには、長年にわたりアカデミックな研究活動に携わってきたご家庭も多く、思想書・東洋哲学書・政治学書といった専門分野の書籍のご相談をいただく機会が増えています。ブックリバーでは、そうした背景を踏まえ、単なる古書の査定ではなく、学術的意義をもって取り扱う体制を整えています。研究機関や大学との連携ネットワークを活かし、研究用途としてのニーズを把握しているからこそ、買取価格にも的確に反映できるのです。
特に今回のように、馬叙倫という人物に焦点を当てた資料は、日本国内の古書市場では供給量が極めて限られており、ニッチながらも確実な需要が存在します。中国思想史においては、孔孟の儒学だけでなく、近代以降の啓蒙思想や民族意識の再構築が注目されており、馬叙倫はその転換期に登場した重要人物として、多くの研究者から再評価が進んでいる状況です。
ブックリバーでは、こうした時代背景や思想潮流をふまえた書籍の査定を得意としています。今回もお客様の「大切にしてきた書籍を、必要としている方へ引き継いでほしい」というご希望に応え、即日での出張買取・査定結果のご提示・現金での買取対応まで一貫してスムーズに対応させていただきました。
ご依頼主様からは、「父の蔵書でしたが、単に売却するのではなく、価値を理解した方に渡してほしいと思い、ブックリバーにお願いしました。想像以上に丁寧に扱ってもらえて安心しました」とのお声もいただきました。このような言葉をいただけることは、私たちにとって何よりの励みです。
埼玉県で政治学・思想書の買取をご検討の方は、ぜひ一度ブックリバーまでご相談ください。当店では、政治思想史・中国近代思想・国家哲学・言論史などの専門分野に対応できる査定スタッフが在籍しており、書籍の意義と文脈を正しく把握したうえで、適正価格を提示させていただきます。
書籍は単なる物理的なモノではなく、その時代の知性と思想を宿す「記録装置」です。だからこそ、専門性のある書籍を適切に扱うための“理解力”と“知識”が必要とされます。ブックリバーでは、そうした専門書の価値を真摯に受け止め、書き手と読み手をつなぐ懸け橋としての役割を果たしてまいります。