医学書 買取 港区 |醫心方 丹波康頼 医学書 和本 30冊揃を高価買取しました。

醫心方の買取実績詳細

買取書籍名
醫心方
買取金額
¥45,000
買取日
2025年8月25日
買取方法
出張買取
買取地域
東京都 港区
ジャンル
医学書・薬学書・看護学書
冊数
30冊
主な内容
醫心方 丹波康頼 医学書 和本 30冊揃
本の状態
普通
買取理由
蔵書の整理
高価買取となった理由
現存する原本は非常に限られており、国宝として大切に守られているため、後世の刊行物であっても和本の形で全巻揃っていることは稀のため

※掲載している買取実績は、お客様の同意を得た上で一部情報を加工しております。買取価格は市場価値や本の状態により変動いたします。

醫心方 丹波康頼 医学書 和本 30冊揃の買取を行ったスタッフからのコメント

港区にお住まいのお客様より、『醫心方(いしんぽう) 丹波康頼 医学書 和本 30冊揃』をお譲りいただきました。『醫心方』は平安時代の医師・丹波康頼(たんばのやすより)によって編纂された日本最古の医学大全であり、現存する最古の医書として国宝にも指定されている歴史的名著です。原典は984年に完成し、中国唐代の医書をはじめ、数多くの古代医学文献を引用しつつ、日本における当時の医療実践を取りまとめた内容を有しています。その収録範囲は極めて広く、内科・外科・産婦人科・小児科・精神疾患・薬学・養生法など、古代日本の医療体系を包括的に知ることができる貴重な資料です。

今回お譲りいただいたのは、その『醫心方』を江戸から明治期にかけて刊行された和本全30冊揃いという豪華なコレクションで、和紙に墨刷りされた版木印刷の風合いを残す歴史的資料としても極めて価値が高いものです。和本特有の袋綴じ装丁や罫線の入れ方、書体の美しさは当時の印刷技術の粋を示しており、医学書であると同時に日本の書物文化史の貴重な証拠でもあります。

ご依頼主は港区に長年お住まいのご家庭で、代々医業に従事されてきたご一族に伝わる蔵書のひとつとのことでした。蔵書の整理を進める中で「自分たちの家で守ってきた医学の知を、次の研究者や愛好家に役立ててほしい」という思いから、当店にご相談くださいました。実際に拝見すると、30冊すべて揃っており、保存状態は経年を考慮しても良好。外装の擦れや和紙のヤケはあるものの、本文の判読には全く支障がなく、虫損もごく軽微でした。和本は湿気や虫害による欠損が出やすいですが、今回の蔵書は大切に保管されてきたことがうかがえます。査定額をご提示した際には「ここまで高く評価してもらえるとは思わなかった。家族が守ってきた本を正しく理解してもらえて安心した」と大変ご満足いただきました。

『醫心方』の価値は、単に医学的な知識の集成にとどまらず、日本の医療文化史を理解する上での基盤を提供する点にあります。平安時代の貴族社会における病気観や治療法、漢方薬の処方、呪術的要素を含んだ治療儀礼などが記録されており、医学史だけでなく民俗学、宗教学、文学研究の分野でも広く参照されています。現存する原本は非常に限られており、国宝として大切に守られているため、後世の刊行物であっても和本の形で全巻揃っていることは稀であり、学術的価値と市場的価値の双方で高い評価を得ます。

査定において特に重視されるポイントは以下の三つです。

  1. 保存状態:和本は虫損や紙の破れ、綴じ糸の緩みが発生しやすいため、状態の良否が査定額に直結します。今回のように判読に支障がない美しい保存状態は高評価につながります。
  2. セットの完備度:30冊すべて揃っているかどうかは極めて重要であり、欠巻があると評価が大幅に下がります。完備本は市場でも非常に希少です。
  3. 需要と希少性:『醫心方』は日本医学史研究において必須の資料であり、研究者や大学図書館、専門コレクターからの需要が安定しています。流通量が限られるため希少性が非常に高いのも特徴です。

今回の『醫心方 和本 30冊揃』は、これら三条件をすべて満たしていました。保存状態は経年を考慮しても優れ、完備度も申し分なく、研究需要が高いため、高価査定を実現することができました。

港区は学術・文化活動に熱心な方々が多く住む地域であり、医学書や古典籍の整理依頼をいただくことも少なくありません。今回のお客様も「蔵書を単に処分するのではなく、未来へとつなげてほしい」という強いお気持ちを持たれており、その思いを受け止める形で査定を行えたことは査定員としても大きな誇りでした。査定現場では、一冊ずつ丁寧に状態を確認し、和紙の質感や刷りの鮮明さ、綴じ糸の堅牢さを確認しました。特に和本は劣化の進行具合が一冊ごとに異なるため、細心の注意を払いました。

市場動向を見ても、和本として刊行された医学書の需要は極めて高く、特に全巻揃いのセットは希少であり、国内外の研究機関や専門コレクターからの関心が集中します。電子化が進む現代においても、和本そのものの物質的価値、触感や書体の美しさは代替不可能なものであり、その文化的意義はむしろ高まりつつあります。

BOOKRIVERでは港区をはじめ東京都内全域で出張買取を承っております。和本や古典籍は重量があり、扱いにも高度な知識と注意が求められますが、当店の専門スタッフが直接ご自宅へ伺い、その場で査定から現金でのお支払いまで責任を持って対応いたします。一般の古書店では評価が難しい和本や古医学書も、当店では市場データと過去の実績に基づき、公正かつ誠実に査定いたします。

医学書の買取は、単なる古書取引ではなく、知の遺産を未来に継承する営みです。『醫心方』のような古典医学書は、日本の医学史を解明する上で不可欠な資料であり、次の世代の研究者にとってかけがえのない存在となります。今回のご依頼を通じて改めて感じたのは、一冊の本には知識だけでなく歴史的重みが宿っており、それを未来へと繋げることが査定員の使命であるということでした。

この度、港区で買取させていただいた『醫心方 丹波康頼 医学書 和本 30冊揃』は、保存状態、完備度、需要と希少性という三条件をすべて満たしていたため、高価査定とさせていただきました。BOOKRIVERでは医学書 買取 港区をはじめ、醫心方 買取、丹波康頼 医学書、和本 医学書、古典医学書籍の買取を強化しております。港区で蔵書整理や古典医学書の売却をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。大切に受け継がれてきた医学書を誠実に査定し、その価値を未来へとつなげてまいります。