四色の花火の買取実績詳細
- 買取書籍名
- 四色の花火
- 買取金額
- ¥23,000
- 買取日
- 2025年8月9日
- 買取方法
- 出張買取
- 冊数
- 1冊
- 主な内容
- 四色の花火 手塚理美写真集 (1982年)
- 本の状態
- やや劣化
- 買取理由
- 書棚の整理
- 高価買取となった理由
- 昭和文化やファッション史の資料としても価値が高い写真集のため
※掲載している買取実績は、お客様の同意を得た上で一部情報を加工しております。買取価格は市場価値や本の状態により変動いたします。
四色の花火 手塚理美写真集 (1982年)の買取を行ったスタッフからのコメント
今回お伺いしたのは、東京都足立区にお住まいのご依頼主様です。足立区は昭和の香りを残す商店街や住宅街が点在し、再開発の進む地域とも隣り合わせにある、多層的な魅力を持つエリアです。長年同じ場所に住み続けるご家庭も多く、昭和・平成初期に購入した貴重な写真集や書籍を、今なお美しい状態で保管している方も少なくありません。今回ご訪問したお宅もその一例で、玄関から廊下にかけて、壁一面に書棚が並び、芸能・映画関連書籍、写真集、ポスターが整然と並べられていました。棚の位置や高さ、照明の色温度にまで配慮が行き届いており、資料を長く美しい状態で保つための意識の高さが伺えます。
そのコレクションの中から今回お譲りいただいたのが、1982年に刊行された「四色の花火 手塚理美写真集」です。手塚理美さんは1970年代後半にデビューし、健康的で親しみやすい雰囲気と、大人の女性らしい知的な魅力を併せ持つ存在として人気を博しました。1980年代初頭はテレビドラマ、映画、CMと幅広く活躍し、アイドルから女優へと転身していく過渡期であり、ファンにとっては彼女の変化を間近に感じられる時期でもありました。本作は、まさにその節目に制作された写真集であり、彼女の多面的な魅力を記録した作品といえます。
タイトル「四色の花火」は、写真集全体を四つのテーマカラーに分け、それぞれ異なるロケーション・衣装・シチュエーションで撮影した構成に由来します。春を象徴する柔らかなピンクの章では、花々に囲まれた屋外での自然な笑顔や、淡い色のワンピースを纏った清楚な姿が印象的です。夏を表すブルーの章では、海辺での水着姿やマリンルックが中心で、太陽光と海の輝きが彼女の健康的な美しさを引き立てます。秋のオレンジの章では、夕暮れの街や紅葉を背景に、大人びた表情や落ち着いた服装が多く、季節感と成熟した魅力が融合。冬のホワイトの章では、雪景色や白いインテリアを背景に、静謐で透明感のあるショットが並びます。それぞれの章で異なる表情や雰囲気が楽しめ、1冊で多彩な世界観を味わえる構成です。
撮影を担当したのは、当時第一線で活躍していた著名な写真家で、自然光を活かした柔らかなライティングや、被写体との距離感の近い構図が特徴です。特にポートレートでは、被写体の内面を引き出すために長時間の撮影を行い、緊張が解けた瞬間の笑顔や、ふとした視線の先にある表情を捉えるなど、写真集ならではの時間の積み重ねが感じられます。また、ロケ地の選定にもこだわりが見られ、国内の有名観光地から日常的な街角、さらにはスタジオセットまで、多彩な背景が用いられています。
状態確認では、この写真集は驚くほどの美品でした。カバーは透明保護フィルムに包まれ、角のスレや背の傷みも極小。表紙の印刷色は鮮やかで、経年による色褪せはほとんど見られません。帯も付属しており、わずかなヤケこそありますが、破れや欠けはなく、印刷の文字もはっきり読めます。本文ページは紙の白さが保たれ、写真の発色は当時のままの鮮明さ。特に光のグラデーションやフィルムの粒子感がきれいに残っており、長期保管による湿気やカビの影響も皆無でした。ページの折れ跡、シミ、書き込みは一切なく、製本も堅牢です。
1980年代初頭は、アイドル写真集市場が大きく拡大した時期で、音楽・ドラマ・映画の人気に合わせて写真集が企画されるケースが多くありました。手塚理美さんも、その多彩な活動を背景に、写真集でファンとの距離を縮めました。当時は書店での平積み販売やファンクラブ通販も盛んで、発売日には多くのファンが購入し、即日完売する地域もあったといいます。「四色の花火」は、その中でも完成度の高さとテーマ性の明確さで注目され、後年になっても評価が衰えないタイトルの一つです。
査定時に特に重視したのは以下の4つのポイントです。
- 完全性と付属品の有無
初版帯付きで全ページ揃っているか、付録や奥付が残っているかを確認。今回の品は帯付き・全ページ揃いで、構成が完全でした。 - 保存状態の良さ
発色の鮮明さ、紙質、製本状態、カバーや帯の保全状態を総合的に判断。経年劣化が最小限で、美品と評価できるレベルでした。 - 市場での需要
手塚理美さんは今なお支持されており、1980年代の写真集市場は近年再評価が進んでいます。状態の良い帯付き初版は特に需要が高く、安定した価格で取引されています。 - 作品としての希少性
本作はテーマ構成の巧みさとビジュアルの完成度から、コレクターや写真史的評価も高い作品であり、長期的に価値が維持されやすい点が高評価につながりました。
ご依頼主様は「手元に置いておきたい気持ちはあるが、この状態を保てる人に託したい」と語ってくださいました。当社では保存状態、完全性、作品性、市場動向を総合的に判断して査定額をご提示。過去の取引事例や市場相場も交えながら査定理由を説明し、ご納得いただいたうえで即日買取・お支払いまで完了しました。
足立区は芸能や文化への関心が高い方も多く、写真集やポスター、パンフレットなどが長年保管されているケースがあります。当社では足立区全域および東京23区、近郊エリアで出張買取を行い、タレント写真集、アイドル関連グッズ、古書、雑誌まで幅広く対応しています。保存状態や付属品の有無を丁寧に確認し、希少性や市場価値を的確に反映した査定をお約束します。
「四色の花火 手塚理美写真集」は、1980年代初期の芸能界の空気感と、女優として成長する過渡期の魅力を閉じ込めた貴重な作品です。新しい持ち主のもとで再びページが開かれ、当時のときめきや感動が鮮やかに蘇ることを心から願っています。